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天体のメソッド12話の謎について考えてみます。

Twitterで書こうと思ったんですが、長文になったのでこちらに書くことにしました。
ネタバレ注意です。

補足があります。次の日の記事もご覧ください。


















あの日起こったことを説明するために、いくつか仮説を立ててみます。
まず、円盤の存在理由。これは仮説というより確かなものですが、願いを叶えることですよね。
次に、円盤にとって必要な条件。おそらく、円盤の存在はできるだけ隠されていなくてはならないんです。理由は、世に混乱をもたらしたくないとか、無闇に円盤を呼ぶ人々が増えることを防ぐとか、そういうことなのかなと思います。
そして、円盤が出来ること。まず、時間を巻き戻せるようです。少なくとも、円盤が現れる直前まで。そうして時間が戻されたあと円盤が姿を表さなければ、円盤は来なかったということに出来ます。
次に、円盤が姿を見せている範囲では、そこにいる人たちと言葉を交わしたり、触れあうことで働きかけができます。これは、ノエルちゃんがやっていたことですね。この働きかけによって、失敗はあれども願いが叶うように人々を導くことができます。
最後に、時間を巻き戻したあと、巻き戻し前の記憶を選ばれた人にだけ与えることができます。これが、願いを叶えるための最も重要な能力。何もなければ叶わないはずだった願いを、それが叶った世界での記憶を与えることによって、巻き戻し後の世界でも叶えようとするんですね。この時、限られた人にだけ記憶を与えることで、円盤の存在はできるだけ隠すことができます。おそらく、与えるタイミングも制御可能なのではないでしょうか。逆に、記憶の取捨選択は出来ないようです。円盤が現れてから消えるまでの一続きをまとめて与えるか与えないか、その二択のようです。

これらの仮説を元に、何が起こったのか、そしてその目的を考えてみましょう。

まず、12話の世界は、巻き戻された世界でしょう。おそらく、円盤が現れる直前まで巻き戻され、その後円盤が姿を表さなかった世界。巻き戻しの理由は、円盤の存在をなかったことにするためですね。そして、円盤があった世界で、5人の願いが叶い、記憶が用意できたからでもあります。

その巻き戻された世界で、柚季ちゃん、こはるちゃん、湊太くんに元の記憶は戻されませんでした。円盤の町の記憶がないことからそう言えるでしょう。理由は、それ無しでもこの3人は友達でいられるから、でしょうか。そして、この3人と乃々香ちゃんもしくは汐音さんも、再会さえすれば元の記憶なしでも友達に戻れるから、だと思います。

逆に、乃々香ちゃんには全てが渡されました。この元の記憶には乃々香ちゃんがかつて失って、円盤の町で取り戻した、お母さんや友達との記憶が含まれていて、それが汐音さんと再び友達になるには絶対に必要だから。なぜなら、汐音さんは乃々香ちゃんのことを覚えているし、7年間ずっと会いたかったのだから。長い間想い焦がれて、大切に思っていた相手が、いざ再会したら自分のことは忘れられていたなんてことになれば、到底友達には戻れないはずだから。再会するまでに、汐音さんから見て「あなたは、私の知っている乃々香だった」と言える状態になっている必要があるんです。よって、乃々香ちゃんには記憶を戻す必要があったのです。
ここで本当に必要なのは失ったもののみなので、それだけが戻せれば良いようにも思えますが、実際にはすべてが戻されました。このことから、記憶の取捨選択はできない、という仮説が現実味を帯びます。ただし、もし取捨選択ができたとしても全てが戻されたのではないか、とも考えられます。なぜなら、あの記憶が失われたのは、それを思い出すことに乃々香ちゃんが耐えられなかったからなのですから。それを取り戻した過程と経験をも同時に受け取らない限り、また同じことが繰り返されてしまうでしょうから。また、友達の記憶のみを戻すというのも不可能です。なぜなら、特に汐音さんとの記憶はお母さんの記憶と深く結びついている物だから。片方だけ切り離すことは出来ないのでしょう。
記憶が戻ったのがあのトンネルだった理由は、それが最適なタイミングだったからじゃないでしょうか。もっと早かった場合、例えば乃々香ちゃんがまだ東京に居る頃だった場合、周りの無関係な人々に話してしまい、円盤の存在が無闇に知れ渡ってしまう可能性があります。もちろん、信用される可能性は相当低いですが、無用のリスクには違いありません。逆にもっと遅かった場合は、乃々香ちゃんが行動を起こすのがそれだけ遅れることになります。願いが再び叶うのは早いほうがいいと考えれば、両者のバランスを取った点で記憶が戻るのが良く、結果としてあのトンネルになったのではないかな、と考えられるのではないでしょうか。

そして、汐音さん。彼女にも同じく記憶が戻されました。その記憶に導かれ、汐音さんは天文台を訪れ乃々香ちゃんと再会できたわけですが、汐音さんに記憶が戻されたのは彼女を天文台に導くためではないように思えるんですよね。
汐音さんには過去を失う理由はなく、乃々香ちゃんのことはずっと覚えているのだし、もし再会できるのであればその可能性が一番高いのは霧弥湖町だっていうのもわかっているはず。だから円盤の町の記憶なしでも、あの町に導かれていく可能性はそれなりにありそうじゃないでしょうか。おりしも中学最後の夏休みの終わり、ふと、思い出深い場所を旅しようと思ってもおかしくなさそうです。そして、たとえ自身に円盤の町の記憶がなくとも、その記憶を持った乃々香ちゃん、つまり「私の知っている乃々香」と再会出来たなら、再び友達にもなれるのではないかと思います。

それではなぜ汐音さんにも円盤の町の記憶が戻されたのか。それは、乃々香ちゃんを救うため。
乃々香ちゃんは記憶が戻った後、その記憶を持たないお父さんや柚季ちゃん、こはるちゃん、湊太くんと話しては悲しい思いをし、必死に頑張っても理解されず、次第に追い詰められていってしまいます。普段人に心配をかけることもなく、相手の気持をよく分かる乃々香ちゃんが、お父さんに心配をかけたり友達に気を使わせてしまい、それに気も回らず、叫んでしまったりと普段ではありえないような事をしてしまいますが、それだけ乃々香ちゃんは厳しい状態に追いやられていってしまうのですよね。
それでも最後までめげずに、自分の覚えていることを残そうと頑張った乃々香ちゃんですが、やがては限界が来て心折れてしまいそうになります。
あのとき汐音さんが現れなかったら、いや、現れても円盤の町の記憶を持っていなければ、乃々香ちゃんは自身への疑いと絶望に押しつぶされて、壊れてしまったのでないでしょうか。
壊れてしまい抜け殻のようになってしまった乃々香ちゃんでも、汐音さんは受け止めて癒してあげたかもしれません。そして再び、友達となれたのかもしれません。けれどそれは、願いが叶ったとは言えないでしょう。あの場面で汐音さんが乃々香ちゃんを救えなければ、願いは再び叶わないんです。そして、それには円盤の町の記憶が必要でした。それが、汐音さんにも円盤の町の記憶が戻された理由なのではないでしょうか。

こうして、時間の巻き戻しと限られた人のみへ記憶を戻すことで、今回の願いも叶うはずでした。
唯一誤算だったのは、円盤=ノエルちゃんと乃々香ちゃん、汐音さんとの関係の深さだったのでしょう。おそらく、以前の願いの時には呼んだ人とノエルちゃんとの関係はこんなに深くはならず、それ故にノエルちゃんがいなくなったという記憶が戻っても願いには影響しなかったのでしょう。
今回もそうなるはずだったのに、3人の関係が深くなったことで、巻き戻された世界で5人が揃って仲良くなって一件落着、とは行かなくなりました。この誤算がどう解決されるのかは、最終話で明かされるのを待つ他にないでしょうね。
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